しまなみ海道 番外編(その3) 粒子線医療

11/17
倉敷のSKさん宅に泊めてもらって、翌日は彼と一緒にドライブです。
じつはSKさん、前立腺ガンの治療にお隣の兵庫県まで、毎日通っているのです。

倉敷の自宅から高速道路を使って片道100キロの快適ドライブです。
通常は新幹線で相生までいき、そこからクルマで通っているそうです。

兵庫県立粒子線医療センター
2008-11-17-103244

すぐ近くには「SPRING 8」という巨大な施設が建てられ、周辺には住宅地も開発されていて、大きなコミュニティが出来ています。

2008-11-17-101454

スプリング8 → こちら

スプリング8(wikipedia) → こちら

話せば長くなりますが、SKさんの話によると、いつもの健康診断で初期の前立腺ガンが発見されたということです。
たまたまその直前に『文芸春秋8月号』で『奇跡の病院、理想の医師』という記事を読んでいたことが、粒子線治療を受けるきっかけとなりました。

詳しくは「粒子線医療」などでググっていただくといいのですが、とにかく素晴らしい治療法です。

簡単に云うと、粒子線をガン細胞に照射して死滅させる方法です。
体にメスを入れないので入院することも無く、通院で可能です。
しかも治療に要する時間は毎回30分足らず(粒子線の照射時間は1分間ほど)、それ以外の時間は、普段通りの生活が可能です。

治療回数は、彼の場合で、37回だそうです。副作用がまったくといっていいほどありません。
いわゆる Quality of Life が素晴らしいのです。

内部に入ると病院らしさがまったく感じられない施設です。
まず病院のようなニオイが皆無です。まるで物理分野の研究施設の雰囲気です。

壁にはこんな掲示が・・・

2008-11-17-110834-12008-11-17-110842-2

2008-11-17-103712

問題点は、設備の能力から、患者の受入れ人数に限りがあります。
現在日本でこの粒子線医療を行っている施設は5カ所だそうです。
さらに、設備費、運用費に巨額の費用がかかっているので、治療費が高額になります。

彼の場合は、幸運にも諸々の条件がクリアされて、最高の医療を受けることが出来ました。

昨夜のSkypeによると、あと9回で終わりだとか、来春にはいっしょに自転車で走ろうよ、と今から楽しみにしています。

兵庫県立粒子線医療センターHP → こちら

日本の粒子線治療施設 → こちら

ということで、これで『しまなみ海道 サイクリングの旅』は終わりです。

番外編(その2) ← 番外編(その3) → しまなみ海道(その1)