一日クルマの中に置いてあっただけで、なぜパンクしてしまったのでしょうか?
原因を探るためにタイヤを取り外して分解しました。
チューブを取り出して、パンク箇所を探すために空気を入れてみると、その箇所から
シューと音がしてすぐに分かりました。
ちょうどバルブの反対側の、しかもタイヤの内側です。
何かを踏んづけて穴が開いたのではなくて、内側に犯人がいるのです。
ということでホイールをよくよく調べてみると、赤いリムテープの両側に穴があいています。
おそらくはホイールを組むときのために必要なのでしょう。指先で触ってみると、
その穴にわずかですがバリがあります。
つまり、前日にタイヤの規定いっぱいの6.8気圧まで空気を入れておいたのが、
車内の温度がおそらく50℃前後まで上がったために空気が膨張して、その小さなバリに
押しつけられて穴が開いたものと思われます。
ということで原因が判明したので、その穴の箇所にはリムテープを小さく切って貼りました。
穴の開いた箇所はパッチを貼って修理完了です。
これでよし、とチューブを元に戻し、タイヤに空気を入れてみると、なんだかヘンです。
シューッと又もや空気の漏れる音です。どうもバルブの付け根あたりです。
仕方なくもういちどチューブを取り出してみると・・・
バルブの付け根に大きな亀裂、これは修理不能です。
ということで、けっきょく新しいチューブに交換して一件落着です。
いや、じつは前輪がどうなっているか、ちょっと気がかりではあります。
もし後輪と同じようにバリができていると、同じようなことが起こる可能性があります。
遠距離に出かける前に、調べておいたほうが安全です。
それから、輪行の時にはナットを外すためのスパナは持参すべきですね。
<Bromptonのパンク修理が面倒な理由>
車輪の固定方法が、ロードバイクと大きく異なっています。
ロードバイクはクイックレバーを起こすことで、簡単に外すことが出来ます。
いっぽうBromptonのほうは、ナットでガッチリ締め付けられています。
つまりスパナがないとお手上げです。
さらに変速機構がまったく違います。
ロードバイクは外装式といって何枚ものギアが露出していますが、Bromptonは内装式です。
後輪の車軸が太くなっていて、内部にギアが収められています。
ロードバイク 外装式
Brompton 内装式 (3段変速から5段変速に改造)
内装式
ギアは露出していません。青矢印の黒いカバーの中では、ボルトの中心を細い鎖が動いて、車軸の中でギアチェンジをします。
ということで、パンク修理をするには、まずこの細い鎖を取り外してから、ナットを緩める必要があります。
パンク修理をした後には、こんどは逆の手順で細い鎖を付けるのですが、その長さを
元通りに調整する必要があります。
というように、Brompton後輪のパンク修理はなかなか手間がかかります。
その点、Ternはロードバイクとまったく同じ構造ですから、パンク修理が簡単です。